コラム

文化芸術活動の継続支援補助金

2020.07.22[事業支援]




【クリエイターさんを守れ!エンターテイメント業界向け補助金がスタート】

こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中、
私たちが普段楽しんでいる映像や音楽に関わる業界も、
活動の内容が大きく変わっています。

皆さまの身近なところでは、
テレビが1番わかりやすいのではないでしょうか。
新しいドラマ番組は、撮影が中断されたために、
過去に放映されたものが再放送されたり。
バラエティ番組も、ソーシャルディスタンスをはかりながら
中継がおこなわれたりしていますね。

ライブなどの音楽活動や舞台演劇は、
無観客での開催を実施したり、
アートの個展、ダンスのショーケースなども
中止が続いています。

こうしたアーティストやクリエイターの皆さまをはじめ、
芸能・芸術活動に携わっている皆さまもまた、
創作活動、芸能活動の制限を余儀なくされるなど
コロナウイルスに大きく影響され、
日々、大変苦労されていることと思われます。

そんな中、文化庁は、
日本の文化活動を継続していくための支援として、
新たな補助金制度を新たに創設しました。

文化庁:令和2年度第2次補正予算事業文化芸術活動の継続支援事業



【文化事業活動の継続支援事業補助金の概要】

文化事業活動の継続支援事業

新型コロナウイルス感染拡大の影響により
活動自粛を余儀なくされた文化芸術関係団体等に対し、
感染対策をおこないつつ
直面する課題を克服し、
活動の再開・継続に向けた積極的取り組みなどに
必要な経費を支援し、
文化芸術の振興を図ること

を目的とした補助制度です。

日本の素晴らしい文化芸術を、後世に伝えていかなければならない。
政府は、それをよく理解して、しっかりとサポートをしてくれる。
国の全面的なバックアップが得られるというのは、
エンターテイメント業界にとっては、非常に心強いのではないでしょうか。

申請から、審査、事業実績の報告を経て
補助金を受領するまでには、
次の図のような、7つものプロセスが発生します。
コロナウイルスに対する支援措置である
数々の給付金制度と比較すると、
その作業プロセスは多いことがわかります。

<文化庁:補助金の申請から事業終了までの流れ>




<Q1どんな事業が補助を受けられるの?>
申込枠によってその要件が少しずつ違っていますが、
共通していることとして、
以下の要件が用意されています。

 2020年2月26日から2020年10月31日までにおこなった事業で、
 不特定多数に公開していた客の回復・開拓
 チケット販売などを前提とした収入を得ていた⇒客の回復・開拓
 ③新型コロナウイルスの影響を受けた予防ガイドラインに即した取り組み
 ④活動の再開が困難or収入が減少した活動再開の公演・制作
 ※2月から7月までに実施した事業を、さかのぼって申請もできます。

具体的な活動分野の範囲は、
以下のものがあげられています。



※上記の事業条件①~④をクリアすれば、
 特例として、次の分野も対象となります。



<Q2いつから申請できるの?>
申請できる期間は、以下の3期に分かれています。
このうち、
第1次募集はすでにスタートしています。


※第3次募集以降の募集追加については未定ですが、
 随時事務局ホームページに追加される予定です。
 https://www.bunka.go.jp/shinsei_boshu/kobo/20200706.html



<Q3どんな人が申請できるの?>
以下の条件を満たす方は、申請することができます。

 2017年度以降文化芸術活動を2回以上している方
 ②不特定多数の観客に対して対価を得て公演・展示をおこなう方
  
⇒チケット収入を得て、オフラインでイベントを実施されているプロの方
 ③②の公演・展示の制作に携わっている方
  
⇒技術スタッフの方

※以下の方は、補助対象外となります。
 テレビ・ラジオのみに出演する役者や声優
 YouTuber
 Vチューバー
 文筆家や作家(演劇作家は除きます)
 漫画家



 

<Q4どんな経費を補助してもらえるの?>
以下のような経費が補助の対象となります。
 ・謝礼金、賃金
 ・旅費交通費、機材等運搬費
 ・リース料、レンタル料
 ・消耗品費(
パソコンやカメラ、衣装を含みます)
 ・広告宣伝費
 ・その他の雑費

 ※消耗品費にあたるものは、10万円以内のものとなります。

<Q5いくら補助してもらえるの?>
文化芸術活動の継続支援補助金における
申し込み枠は4種類あります。
申請者が個人と団体で、補助額にも以下の違いがあります。


※予算が10万円未満のものは、補助を受けることができません。

必要経費の補助率としては、

新型コロナウイルス感染予防対策の経費は100%
それ以外の経費は、
事業自体は2/3
IT技術利用のものは3/4


となっています。

<Q6どうやって申請するの?>
原則、オンライン申請となります。
申請には以下のような書類が必要となります。

 ・直近の事業収入証明書類
 ・過去の活動歴を確認できる書類
 ・本人または団体の確認書類
 ・(
150万円の補助を目指す場合は)事業計画書
 ※申込枠によって、提出する書類に違いがあります。

文化庁が指定した統括団体から
「実演家等」の確認番号が発行される場合は、
提出書類が少なくなります

※7月15日現在、54団体が統括団体として認められています。
 ⇒文化庁が指定している統括団体
※統括団体から確認番号の発行を受けるためには、
 団体への加盟が必要です。



補助の対象となる事業のモデルケースをいくつかあげてみました。
ご参考ください。

 ◎フリーカメラマンによる写真展の開催
 ◎演劇の動画サイトやパンフレットの制作
 ◎舞台開催のための、俳優とスタッフによる共同稽古
 ◎イベント団体とパフォーマーによるダンスイベントの共同開催
 ◎ライブ団体とシンガーソングライターによる無観客ライブの共同開催
 ◎インストラクターによるオンラインレッスンワークショップの開催
 ◎パフォーマンス撮影のためカメラやパソコン、衣装の購入



【大人気の補助金!申請はおはやめに!】

申請は第3次まで募集を受け付けていると発表されていますが、
この
補助制度は大変人気が高く
7月14日現在での申請件数は1,604件
となっています。
申請が補正予算(509億円)に達した場合、
打ち切りとなる可能性
が高いです。

本日7月22日現在、第1次募集期間中となりますが、

事務局への電話もつながりにくくなっている状態です。
また、私も事務局に状況確認をしたところ、

当初の予想より多くの申請が入っている
との情報も確認しており、
8月8月から開始の
第2次募集も途中締め切りとなる可能性がある
という情報を、事務局からヒアリングしていますので、
なるべく早い申請
をおすすめします
⇒10月4日付で追加募集が決定しました。
 
11月13日、追加募集詳細が発表されました。
 
https://www.bunka.go.jp/shinsei_boshu/kobo/20200706.html
 
当事務所コラムにてご紹介しておりますので、ご参考ください。
 
【追加募集決定!】文化芸術活動の継続支援補助金

WINDS行政書士事務所は、
国内の文化復興に携わる皆さまのため、
事業継続補助金の申請サポートをいたします。

エンターテイメント業界で、
少しでも要件にあてはまると思われるフリーランスや団体の皆さま。
スピーディに申請ができるように、しっかりと対応させていただきます。
お気軽にお問い合わせください。