【ユーザー確認必須】YouTubeのルール
2021.09.22[契約]
【活用広がる!YouTubeが人気】
こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
今や全世界の人は、アプリケーションを使って、
気軽にいろいろな動画を
投稿できるようになりました。
そのひとつとして認知されているのひとつが、
YouTubeです。
私自身も最近は、
仕事の合い間や業務終了後に、
動物の動画を観て、癒やされています。
エンターテイメントやバラエティなど
様々なジャンルの動画にあふれている、
このYouTubeは、
守るべきいくつかのルールが定められ、
複雑にからみあっています。
たとえば、
ひとつのルールをクリアしていたとしても、
関連するほかのルールも
合わせてクリアしていないと、
ルール違反となり得ることが多々あります。
動画を投稿するとき
規約類のどんな要素を把握すべきなのか
を詳しく知ることによって、
有意義にYouTubeを活用でき、
ユーザー皆さまの楽しい閲覧にもつながります。
【要CHECK!YouTubeのルール】
YouTubeには、
利用規約
コミュニティガイドライン
各種ポリシー等
といったルールが定められており、
アカウントを持つユーザー(=YouTuber)が、
YouTube上で動画を投稿するにあたって
守らなければなりません。
※広告主またはスポンサーがつく場合や、
コンテンツに有料のプロモーションを
組み込む場合は、
広告主向けの広告ポリシーもあります。
これらルールの内容は
相互に関連し合っていて、
「この行為は
こっちのルールでは認められるのに、
あっちのルールでは禁止されている」
ということが十分にあり得ます。
そのため、
存在する規約のすべてを理解しないと、
ユーザーの行為がどのルールにも
クリアしているかどうか
の判断が難しくなってしまいます。
【適用する規約を知る】
ご紹介したルールのなかでも、
利用規約は包括的な文言が多いため、
抽象的な表現が多く
具体的な内容がわかりにくい
というご相談を多く受けますが、
この規約を軸にして、
各ガイドラインとポリシーなどで
利用規約の内容を明確にしている
ということができます。
動画の内容自体は違法でないとしても、
YouTubeの定めた利用規約や
各種ルールに違反してしまうと
動画を削除
されてしまいます。
動画の投稿にあたっては、ルールにしたがって、
アカウントを持つユーザー自身の条件
に気を付ける必要があります。
まず、YouTubeの利用者として、
13歳以上であることが必要です。
ただし、
13歳未満であったとしても、
親や保護者によって有効とされている場合は、
YouTubeおよび
YouTube Kidsを利用することができます。
13歳未満のユーザーの親または保護者は、
子どものYouTubeの利用を許可することによって、
契約の規定対象となり、
YouTube上の子どもの行為について
全責任を負います。
会社や組織がYouTubeを利用する場合は、
ユーザーが会社や組織のための行為権限がある
その会社や組織が本契約に同意している
ものとみなされます。
【YouTubeの違反事項】
ユーザーは、
Googleアカウントがなくても、
コンテンツの閲覧や検索などは利用できますが、
Googleアカウントを持っていれば、
動画の評価
お気に入りのチャンネルを登録
ができるだけでなく、
自分自身のYouTubeチャンネル開設
もできるようになります。
YouTubeサービスの利用においては
あらゆる禁止事項が定められていますが、
その中でももっとも注意すべき事項を、
ピックアップしてみました。
①コミュニティガイドライン違反
コミュニティガイドラインは、
YouTubeにおいて
ユーザー間の信頼関係を保つ役割
を担っています。
このガイドラインには、
次の禁止事項が定められています。
※YouTube:有害または危険なコンテンツに関するポリシー
※Googleアドセンス:パブリッシャー向けポリシー
最近では、
実現が困難なダイエット企画
お酒の一気飲み競争大会
新型コロナウイルス関連のデマ
などの企画内容が話題となり、
申告化しています。
②プライバシーガイドライン違反
YouTubeにおいては、
プライバシーポリシーによって
個人情報の保護が定められており、
動画上で個人をすぐに特定できる場合は、
直ちにその動画が削除対象となります。
問題になり得るケースとしては、
エンタメ・バラエティ動画における
一般人の写り込み
名前や住所などの個人情報のリーク
などが挙げられます。
動画に映ってしまった人が
プライバシー侵害の通知をした場合、
動画投稿者には、
動画内の個人情報を
削除または編集するために、
48時間の猶予が与えられます。
YouTube上で
動画が48時間以内に削除された場合、
申立手続は終了しますが、
48時間経過後も動画が残っていた場合、
YouTube運営側によって確認作業が行われ、
プライバシー侵害だと判断されたとき、
動画の削除などが行われます。
ユーザーの意向を無視して、
大量宣伝や勧誘行為のためのYouTubeの使用
=商用利用は禁止されています。
広告表示においても、
許可されているものしか広告できない
ことになっています。
最近では、
オンラインサロンのように、
YouTube にアップした動画を
限定公開にしておき、
観覧料を支払った人だけが
動画のページにアクセスできたり
動画を観覧できるようにする
仕組みがありますが、
有料コンテンツの提供機能を使用しなければ、
利用規約上の禁止行為とみなされます。
現在のコロナ禍の影響で
YouTubeの利用機会は増えていく一方、
運営側によるコンテンツの配信の取り締まりも
厳しくなっていく可能性があります。
④エンゲージメントの不正操作
ほかのSNSでは
禁止されていない場合もありますが、
YouTubeでは、
本来のユーザーエンゲージメントの
測定結果を歪めたり、
またそのように仕向けるような行為は
禁止されています。
具体的には、次のような行為が該当します。
⑤報告や申立て行為の不正使用
運営に対して、
報告やフラグ立て、申し立て、異議申し立て、
または再審査請求のプロセス
の不正使用は禁止されています。
根拠のない申請の濫用、
軽率な申請を繰り返す
なども、
こういった行為にカテゴライズされます。
⑥動画上映や音楽のストリーミング
YouTubeを使って、
不特定または多数の人に対する
動画や楽曲の録画や録音にまつわる行為は、
著作権侵害行為となり、禁止されています。
該当する行為として、
特に最近多く見受けられるのは、
音楽アーティストのまとめ動画
楽曲の歌詞の掲載
TikTokをはじめとする動画の転載
などです。
※TIKTOKで使用できるアーティストの楽曲は、
TIKTOKの中でしか使用が許可されません。
※たとえ自分で作成した動画であっても、
TIKTOKのロゴが掲載されていると、
その時点で
YouTubeへのアップロードは禁止となります。
⑦子どもの安全を侵害する行為
YouTubeの視聴者には、
幼い子どもも多くいることから、
子どもを守る規定も用意されており、
次のようなものが
禁止事項として定められています。
※YouTube:子どもの安全ポリシー
たとえば、
未成年者の
メンタルや身体的健康を危険にさらす
未成年者自身が
過激または下品な企画の動画に出演
タイトル、サムネイル、関連データに
冒とく的な表現がある
といった内容の動画は、
その動画の閲覧における年齢制限
場合によっては、動画の削除
という厳しい判断も下されます。
【コンテンツと収益化の権利】
商用利用の禁止というルールがある一方、
YouTuberは、
自分自身のチャンネルを持つことで、
YouTubeにコンテンツのアップロードができ、
コンテンツを活用して
ビジネスや活動を宣伝することができます。
このとき、YouTuberは、
自分のコンテンツに対する所有権を持ちます。
YouTuberが
自分自身のコンテンツを提供する
ことによって、
コンテンツの収益化に関する権利
コンテンツを使用するための
世界的、非独占的、サブライセンス
譲渡可能な無償ライセンス
を、YouTubeに対して付与します。
すなわち、
YouTubeは
プラットフォーム上の
すべてのコンテンツを収益化する権利を使える
=YouTubeパートナープログラムに
参加しないチャンネル動画にも
広告が表示される場合がある
ということになります。
※複製や配信、
派生物の作成、展示および上演も、
コンテンツ使用行為に含まれます。
※コンテンツの収益化としては、
コンテンツ内で広告表示、
ユーザーに対するアクセス手数料の請求
も含まれます。
また、
ほかの各ユーザーに対しても同じことが言えます。
YouTubeを通じてコンテンツにアクセスし、
動画の再生や埋め込みなど
YouTubeの機能によってだけ、可能な方法で、
複製、配信、派生的著作物の作成、展示、上演
といった形式で
コンテンツを使用する
世界的、非独占的な無償ライセンス
が付与される
ことになります。
これに関連するものとして、
2021年6月1日の利用規約改正
があります。
改正ポイントとして、
YouTubeパートナープログラム
チャンネルメンバーシップ
Super Chat などによる支払い
などのように、
クリエイターが、
YouTubeとの間のほかの契約によって
YouTubeから支払いを受ける資格
を持っている場合、
YouTubeからクリエイターへの支払いは、
アメリカの税務上の観点から
ロイヤリティとして扱われ、
法律上義務付けられている場合に、
Googleはこれらの支払いから源泉徴収を行う
ことになりました。
※アメリカのみ、
2020年11月より同規約変更が適用済みです。
※規約変更にともなうほかの改正点として、
顔認識をはじめとする
個人特定情報の収集制限の強化があります。
【アカウントの停止と解除】
YouTuberは、
Googleアカウントから本サービスを削除
することにより
いつでもYouTubeの利用を停止できます。
YouTubeの利用停止によって、
YouTubeチャンネルは閉鎖され、
データも削除されます。
YouTube による解除として、
以下の場合には、
YouTubeは、
ユーザーまたは
ユーザーのGoogleアカウントによる
全部もしくは一部へのアクセス、
および
ユーザーのGoogleアカウントの停止または解除
ができるものとされています。
また、
YouTubeによる
アカウントの解除または停止が行われる場合、
YouTubeからユーザーに対して、
その理由も含めた通知がされます。
※アカウントの解除または停止は
通知によって法律or司法当局の指示に違反する
or
YouTubeやYouTube関係会社が
法的責任を果たせなくなる場合、
問題の調査に障害となる
or
サービスの誠実さorオペレーションに
支障が出る場合、
ユーザー、第三者、YouTube、アフィリエイト
のいずれかに損害を及ぼす
と合理的に判断される場合
は、除かれます。
【ルールの理解⇒YouTube最大活用の近道】
YouTubeを使った動画の閲覧や投稿は、
誰もが気軽にできるようになりましたが、
定められたルールの内容を
十分に把握していないために、
規約やガイドラインにふれることになり、
ユーザーが想定しなかったトラブルに
巻き込まれる可能性もあります。
利用規約・コミュニティガイドライン
・各種ポリシー等を守って、
楽しくYouTubeを活用していきたいですね。
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間違いや誤解なく利用をしていきましょう。