コラム

【申請ルールUPDATE!】ARTS for the future!補助金2次募集

2021.09.01[事業支援]




ARTS for the future!補助金は
 2021年度で終了しました。

   ARTS for the future!2補助金
 については、
 こちらのコラムをご覧ください。

 
【AFF2】ARTS for the future!2補助金
 
【ARTS for the future!2補助金】よくある質問<要件編>

【2次募集が始まる!AFF補助金】


こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
ARTS for the future!補助金は、
昨春の初回募集における申請件数が
文化庁の予想を上回り、
じつに2か月以上の審査期間を要しました。
※以前のコラムで、
 AFF補助金の概要などについて
   ご紹介しています。

 【文化庁】ARTS for the future!補助金
   【ARTS for the future!補助金】よくある質問

※ARTS for the future!2補助金については、
 
こちらのコラムをご覧ください。 

審査の結果としては、

採択率(審査に通る確率)50.5%
となっています。


<文化庁:AFF補助員1次募集終了のお知らせ>


この初回募集の影響を受けて、
2次募集のスケジュールは大幅に後ろ倒しとなり、
未定となっていましたが、
このたび、ようやく決定しました。

その申請期間やルールは、
初回募集のものと比べると
重要な改正点が加わり、
いずれも今後の申請、審査に
影響するものばかりです。
特に2次募集の申請準備をされている
団体の皆さまは、
ルールの把握が必要です。




【2次募集のスケジュール】

ARTS for the future!補助金の2次募集
における申請受付期間は、
以下のように決定しました。



初回公募はおよそひと月
だったのに対して、
2次公募はわずか2週間
と、大幅に短縮されました。

この2週間の間に
申請を完了する必要があり、
そのためには、
申請対象のイベントの
企画スケジュール
キャスティング
収支の見込み


ある程度決定している状態で、
申請書類を作成する必要があります。




【変更たくさん!2次募集の申請ルール】

文化庁より、2次募集の申請に向けて、
8月10日には募集要項
8月24日には申請の手引き
の改訂版が、それぞれ公開されました。

初回公募時点での申請ルールと比べると
大幅に改正されているものが多く、
まさに、

2次募集バージョンの
申請ルールを
いち早く把握するのが
採択を勝ち取る近道


といっても
過言ではないと考えます。

変更ルールを、次のとおりご紹介します。

①一部事業者向け消費税の対象経費追加
初回募集の時点では、
申請者がどのような条件であっても
国内消費税は対象経費に含まれませんでした

申請に提出する収支計画書においても、
補助対象経費は、
税抜きの価格を入力しなければなりません


これが、2次募集からは、
消費税額の控除特例が
適用される事業者

にかぎり、
税込みでの申請が可能となり、
税込み経費の補助金を受けるかどうか
実質選べるようになります


<申請の手引き:消費税の補助を受ける要件>


たとえば、
条件を満たす任意団体が
消費税も補助金としてほしい

場合、
税務署に
法人税に関する届出(収益事業開始届出書)
をして
その控えを申請書類として提出する
などの対応が求められます。

<収益事業開始届出書>

※初回募集ですでに税抜き価格で申請して
 採択された任意団体の方も、
 同様に対応してもらえます。
 (文化庁から連絡が入る予定です。)
※収益事業開始届出書を提出することで、
 「法人税」が課税されます。


②任意団体の実績要件の緩和
初回募集までは、
任意団体が申請対象であることを
証明するために
団体の中核者は公演などの主催実績がある
ことが必要でした

が、2次募集では、
主催に限らず
申請するイベントと
同ジャンルの実績

があれば、
補助対象と認めてもらえる
ことになりました。

初回募集の時点で、
このルールに引っ掛かり
申請をあきらめていた任意団体の方

or
申請したが不採択となった任意団体の方
は、
2次募集でリベンジ申請する
絶好のチャンスとなります。




③キャンセル支援事業ルールの緩和
イベントが急に延期や中止となった場合、
キャンセル料支援事業
として申請をすることができますが、
対象イベントの要件が、

★令和3年4月以降の
 緊急事態宣言
において、
 特措法に基づく休業要請に応じた
 私立の美術館・博物館等(1,000㎡超)
 
は、
 企画展に加えて
 常設展を含む展示活動
 
も補助対象とする
MAX補助金額
 1展覧会あたりではなく
 1日あたり2,500万円とする


と、変更されました。
※J-LODliveやJ-LODlive2の支援対象外である
 任意団体の活動や
 美術館の企画展などの
 キャンセル料支援事業の
 補助MAX金額は、
 別枠で、
 支援上限を1団体あたりではなく
 1公演あたり2,500万円
 (企画展などは1展覧会あたり2,500万円)
 となります。
※任意団体の活動や美術館の企画展などの
 キャンセル料支援事業と、
 特措法に基づく休業要請に応じた
 私立の美術館・博物館等(1,000㎡超)
 のキャンセル料支援事業は、併用NGです。


④テンプレート書類の変更
申請書類として提出すべき
テンプレート書類として、
以下のとおり
内容が追加&UPDATEされました



2次募集から申請される団体さまは、
誤った書類で申請して書類不備
とならないよう、
くれぐれも注意したいところです。

⑤申請チェックシートの登場
2次募集から追加となりました。

このシートは提出書類ではありませんが、
募集要項や申請の手引き
などの申請ルールに沿って、
書類の重要ポイントに抜け漏れがないか

確認できるシートとなっています。

このシートこそ、
今回の申請ルールにおいて、
もっとも重要であると考えており、

このチェックシート項目を
満たさないかぎり
採択はあり得ない


と言えるものとなっています。

申請ボタンを押す前の、
ファイナルチェックツールとして、
最大限に役立てたいところです。



【AFF補助金の予算枠追加】

2次募集の体制が
このように整備されている一方、
申請を予定している団体の皆さまにとって、
じつにうれしいニュースが飛び込みました。

参議院議員のSNS情報では、
8月末の閣議で、
イベント支援予算の予備費の支出が決定したようです。

<参議院山田太郎議員のツイート>


今回追加投入が決定した予算は、
J-LODlive2で716億円
AFF補助金で180億円
となります。

元々のAFF補助金の予算は250億円
だったところ、
その7割以上の額の予算が
さらに加わった

ことになります。

文化庁が想定以上とコメントしていた
初回公募の申請件数を考慮しても、
今回の予算追加は十分過ぎるほどの規模
といえるのではないでしょうか。

これで、
打ち切りが懸念されていた3次募集も
計画通り実施される可能性

が高くなります。

【文化庁からのエール】

8月10日付でリリースされた
文化庁からのコメントからは、
採択を受けるための3つの成功ヒント
が読み取れます。

①早い申請
優先的に採択にまわる条件のひとつとして、
早いタイミングで申請された案件
という条件があげられていました。

<文化庁のコメント>

ただし、
2次募集のオンライン説明会において、
事務局の営業時間開始と同時に
申請受理を対応する

とのことでしたので、
9月6日0時にすぐ
申請を受理されることはない

と予想されます。
ここは、
現実的な日時の申請で
問題はなさそうですね。

②不備のない申請書類
書類に不備のないものから
優先的に採択する方針とのことです。

<文化庁のコメント>

書類や情報の不備が出てしまうと
ほかの申請案件よりも審査が後回し

となってしまい、
審査期間が長引く
または
不採択になる

可能性が高くなります
この点は、ご紹介した
申請チェックシートを最大限活用する
ことが有効な手段といえます。

③きちんとした会計体制
初回募集において不採択
となってしまった団体さまでも、
その理由等を踏まえて
2次募集において、
個人と団体の活動を区分して会計組織体制の整備
不特定多数に対して公開する公演等の実施(動画配信など)
チケット収入などを上げることを前提とした積極的な活動

などの取組要件を満たしていれば、
採択の可能性がある
とのコメントが出ています。

<文化庁のコメント>

※収入においては
 チケット収入がない場合であっても
 スポンサーからの協賛金などがあれば
 OKです。


2次募集はいよいよ
来週から申請受付がスタートします。

とりあえず2次募集にチャレンジしてみたい
2次以降の募集でリベンジ申請したい


そんな団体の皆さま。
まだ2次募集の申請期限までに
十分時間はあり、まだ間に合います。
申請ルールをしっかり把握したうえで
受付期間に無事申請が間に合うように
準備をととのえたいですね。

WINDS行政書士事務所では、
過去の採択、不採択の事例や
最新の申請ルールを把握し、
申請から事業実施報告までサポートいたします。
申請代行をご依頼の場合は、お早めにご相談ください。