コラム

【隠れた重要ポイント】事業再構築補助金4次募集

2021.11.10[事業支援]




【4次募集の申請スタート間近】

こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
ポストコロナ・ウィズコロナ時代に
事業者さまの業態スイッチを
強くバックアップする
事業再構築補助金
今月よりいよいよ、
4次募集がスタートします
初回募集から3次募集にいたるまでに
さまざまなルールの変更や
救済措置が施されてきましたが、
4次募集においても、
さらにいくつかの変更点が入りました。
変更ポイントを抑えて、
スムーズに申請できるようにしたいところです。




【4次募集の制度概要】

事業再構築補助金とは、
新型コロナウイルス感染症の影響によって
需要や売上の回復が難しいなか、
新規事業分野への進出等の
新分野展開、業態転換、事業再編など
に取り組む中小事業者をサポートする
補助金
です。
※事業再構築指針や
 制度詳細、よくある質問についても、
 コラムでご紹介しています。
 ⇒事業再構築補助金
 ⇒【事業再構築補助金】よくある質問
 ⇒【事業再構築補助金】事業再構築指針
 ⇒【1次募集から進化!】事業再構築補助金2次募集
 ⇒【事業再構築補助金】初回公募の採択発表
 ⇒【充実の救済ルール!!】事業再構築補助金3次募集


4次募集における申請スケジュールは、
次のとおりとなります。






【4次募集からの変更点】

事業再構築補助金は、
これまでも
申請ルールが頻繁に改訂されてきました。
最新の公募要領では、
次のような変更点があります。

①事前着手申請
事前着手申請とは、
事務局に事前申請して承認を受ける
交付決定前に商材をオーダーした経費を
補助対象にできる

ルールです。

本来、補助金の対象経費は、
審査に通って交付決定を受けた日以降
に発生した経費

となりますが、
長期化した新型コロナウイルス感染症の
影響下では、
事業活動のスタートが遅れると、
それだけダメージを被るリスクが高まります。
そこで、この事前着手を活用すれば、
新規事業活動にもいち早く着手でき
ダメージを回避できる

というルールがもうけられています。

<経済産業省:事前着手申請フロー>

3次募集まで、
この事前着手申請は、
指定のメールアドレスへ送付する
こととなっていましたが、
4次募集からは、
jGrantsによるオンライン申請
に変更となりました。

jGrantsへログインするためには、
gBizIDを取得しなければならず、
事業再構築補助金の申請に必要ですので、
すぐに取得しましょう。
なお、
jGrantsによるオンライン申請は
初回~3回公募で応募した方も対象

となることに注意が必要です。

②加点項目の追加
これまで、
事業再構築補助金の審査加点項目は
①緊急事態宣言の影響を受けた事業者
②最低賃金枠申請事業者
③EBPMへの協力

の3つでした。

4次募集からは、
この3つのほかに、
新たにもう1点、加点項目が加わります。

4つめの加点項目の対象申請者は、

パートナーシップ構築宣言の
ポータルサイトにおいて
宣言を公表している、
卒業枠
グローバルV字回復枠
大規模賃金引上枠
に申請する事業者


です。

ちなみに、
パートナーシップ構築宣言とは、
発注者と受注者の良好な関係を構築し
好循環することを目的に、
日本商工会議所によって設けられたもので、
取引先とのパートナーシップを強化するなど
新たな共存共栄関係の構築を
企業の代表者名で宣言(コミット)

成長と分配の好循環を目指す
ものです。

<パートナーシップ構築宣言イメージ>

日本商工会議所:パートナーシップ構築宣言




③事業計画書の記載
事業計画書には、
個人事業主、法人問わず申請者名を記載しますが、
4次募集からは、
必ず1ページめに記載し、
各ページにページ数も記載する
というルールが追加されました。
不採択要因となるくらい
記載不備が厳密にチェックされる可能性

もありますので、
事業計画書を作成においては、
これら2つのルールを徹底したいところですね。

④緊急事態宣言特別枠要件
緊急事態宣言特別枠の申請要件のうち
宣言による売上高等減少要件の対象期間は
3次募集までは
令和3年1月~8月まで
でしたが、
4次募集からは
令和3年1月~9月まで
に変更となります。

⑤形式的不備の通知
3次募集までの公募要領には、次の記載がありました。

『申請期限に余裕を持って
 申請完了されたもののうち、
 形式的な不備等により、
 申請要件を満たさなかった事業者に対しては、
 申請締切り前にその旨を通知し、
 再度申請することを可能とします。
 具体的な日程については
 別途事務局HPを通じてお知らせいたします。』


しかし、
4次募集の公募要領からは、
上記の文章が完全に削除されています。

形式不備の通知をしない運用に変更
となったのか、
単純記載をやめただけなのかは
定かではありませんが、
すでに初回募集から2次募集において、
多くの書類不備による不採択が発生した

という情報も入っており、
4次募集に置いて
不備により不採択とならないよう、
書類の準備は入念におこないたいところです。

⑥根抵当権付き土地への建築時確認
4次募集の公募要領に、新たに追加された内容です。
根抵当権が設定されている土地に
建物を新築する場合
は、
交付申請のときに、
根抵当権設定契約において
建設した施設等の財産に対する
追加担保差入条項が定められていないことの
確認書を提出

しなければなりません。




【今後の募集予定は?】

事業再構築補助金は、
1年に複数回の募集をおこなう
と明言されていました。

5次募集もあるの?
来年も事業再構築補助金は申請できるの?


と思われる事業者さまも多いかと思います。

まず、5次募集に関しては、

2022年1月に公募スタート
2022年3月頃まで実施を予定


と公表されています。

また、今年の夏ごろには、
長期のコロナ禍の影響を受けて、
経済産業省から
来年度継続に向けた概算要求が出されている

こともあり、
来年度も継続される方向性が予測できますが、
内閣の変更、衆議院議員選挙も終え、
その規模感やスケジュールは気になるところです。

<経済産業省:令和4年度概算要求>


事業再構築補助金は、
最新の情報、ルールをおさえて
申請することが、
スムーズな事業計画の策定、
ひいては採択につながります。

WINDS行政書士事務所では、
各補助金制度において最新情報をチェックし、
事業者さまに対する
事業サポートを幅広く承っております。
ウィズコロナにおいて
皆さまの事業が花開くよう、
お力添えができることを、願っています。