【6月法改正!】ドローンの事前登録
2022.01.12[行政書士・業務]
【6月航空法改正!新ルール誕生】
こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
昨年から、
レジャー施設や国立公園などで
ドローンを見かける機会が増えてきました。
また、
産業用としてのドローンを利用する
法人や団体も増えています。
昨年開催された
東京オリンピック・パラリンピックでも
開会式でドローンが大活躍していたのも
記憶に新しいですね。
※日本経済新聞の記事
ドローンをはじめとする無人航空機
を飛行させるためには、
事前に申請のうえ、許可や承認を得る
ことが必要ですが、
無人航空機の飛行ルールが定められた航空法が
6月からの改正にともなって
無人航空機とユーザーの登録が
義務付けられることになりました。
すでにユーザーの方
これからドローンを楽しみたい方は、
申請や登録の方法を把握しておきたいところです。
【ドローンの申請】
航空法にもとづき、
ドローンなどの無人航空機を
飛行禁止エリアや規定ルール以外で
飛行させる場合は、
飛行予定日から10日前まで
に、
DIPSと呼ばれる申請システムで
オンライン申請のうえ、
航空局長の許可や承認
を得なければなりません。
申請に関しては、
個別申請のほか、
同じユーザーが一定期間内に複数回飛行
or
異なる複数の場所で飛行
の場合、
許可有効期間がMAX1年間の包括申請
が可能です。
※未成年者、外国人でも申請OKです。
⇒当事務所までご相談ください。
※報酬を得て、
官公署に提出する書類の作成を
行政書士以外の者がおこなうことは、
行政書士法上禁じられています。
※包括申請は、
人や家屋密集エリア上空の飛行
夜間目視外飛行
イベント上空での飛行
では認められません。
無許可・無承認で
ドローンなどを飛行させた場合は、
航空法違反となり
50万円以下の罰金が科せられます。
無人飛行機は、次のように定義されています。
これらのうち、ドローンは、
その形状によって
次のような種類に分かれます。
<許可>
航空局長の許可が必要な無人航空機は、
次の要件に該当するものを
飛行させる場合です。
また、次の一覧にある
飛行禁止エリア
に該当するかも、
許可が必要な基準となります。
飛行エリアがこれらに該当する場合には、
申請のほか、
飛行前の確認や衝突予防策が必要です。
<国土交通省の定める申請対象エリア>
①③で飛行ささせる場合は
空港・空域の管理者と事前調整も必要です。
①、⑤~⑧で飛行させる場合は、
施設管理者等の同意や
公安委員会への事前通報が必要です。
<警察庁:小型無人機等飛行禁止法の概要>
④DIDというエリアは、
2015年度国勢調査で確認されたものです。
⇒総務省統計局:地理院地図
<総務省統計局:全国人口集中地図>
<承認>
ドローンなどを飛行させるにあたっては、
次のような禁止行為が
原則として定められています。
③~⑧に該当する場合、
航空局長の承認を得ることで
ドローンなどを飛行させることができます。
③~⑧の方法以外の特定条件で
飛行させたい場合には、
国土交通大臣の承認を得ることも必要です。
※国立天文台天文情報センター:暦計算室
※危険物の定義は、
航空法施行規則第194条に規定されています。
ちなみに、
航空局では
航空局標準飛行マニュアル
が用意されており、
申請時にテンプレートとして活用できます。
このマニュアルのなかには、さらに、
以下の飛行禁止事項が存在します。
この場合は、
標準飛行マニュアルでは対応できない
ため、
オリジナル飛行マニュアルを作成
して、
航空局長の承認を得ることで
ドローンなどを飛行させることができます。
⇒当事務所までご相談ください。
※危険度の考慮から、
人口集中地区での夜間飛行
夜間での目視外飛行
は、
標準航空飛行マニュアルを作成しても
包括申請で認められません。
⇒当事務所までご相談ください。
【6月からの新ルール!ドローン登録】
2020年6月、
航空法改正案が参議院本会議で可決しました。
これにしたがって
2022年6月から、改正版航空法が施行
されます。
この法改正によって、
無人航空機情報
と
ユーザー情報
との
ひも付け登録
が義務付けられることになります。
<国土交通省の告知>
※国土交通省:航空法改正案
航空法が改正される背景としては、
近年のドローンなどの利活用急増にともなう
墜落事故、無許可飛行、フライトへの悪影響の頻発
があります。
これら問題の解決のため、
機体とユーザー管理を国家レベルで徹底
して、
違反飛行やトラブルを未然防止
違反者がいればすぐに特定
することを目指しています。
事前登録ルールに際して
国土交通省は、
3つのミッションポイント
をかかげています。
<国土交通省:事前登録の3つのポイント>
※無人航空機の簡易登録としては、
2020年春より
DIPS上申請とともにおこなう
「所有者登録制度」
がすでにスタートしています。
登録対象となる無人航空機は、
屋外を飛行させる
機体重量100g以上のすべて
です。
飛行における申請や承認とは別に必要
となることに、注意したいところです。
ドローンなどの複数所有者、
ドローンなどのレンタルやリース業者
も例外ではなく、
取り扱っているすべての実機分、
登録を済ませる必要があります。
※屋内のみでの飛行
機体重99g以下(トイドローンとも呼ばれます)
警察や海上保安庁による業務使用
地面などに係留した状態での短距離飛行
の場合は、登録不要です。
登録申請は、
必要書類を用意のうえ、
オンライン
紙書類提出
のいずれかによっておこない、
航空局からの登録番号発行通知後に
申請手数料を納付します。
申請手数料は、申請の、
方法、台数、タイミング(1機目と2機目以降)
によって異なります。
<国土交通省:登録申請の方法と手数料>
※事故発生リスクが高いと判断される機体
に対しては、
国土交通大臣は事前登録を拒否できる
旨、定められています。
登録申請と手数料納付が完了すると、
手数料納付から5営業日以内に
3年間有効の
登録番号を受け取ります。
登録番号は、
国土交通省の
無人航空機登録原簿(通称:ドローン名簿)
に掲載されます。
※車両ナンバーのように、
好きな登録番号の取得はできません。
ユーザーは、
ドローンなどを飛行させるとき
機体に登録番号を表示しなければなりません。
この登録申請は、
2021年12月20日から受付スタート
となっています。
2022年6月19日までに登録を完了すれば、
機体情報などを発信する小型無線機器
「リモートID機器」の搭載が免除
されることになっています。
この事前登録をしていない無人航空機は
飛行禁止
となるだけでなく、
登録なしで飛行させた場合は
航空法違反となり
1年以下の懲役刑または50万円以下の罰金
が科されます。
登録完了後も、
登録システム上で
さまざまな手続きをおこなうことができます。
※これら手続きの方法を
紙書類提出でおこなう場合は、
申請期限(該当事由が発生してから15日以内)
が付きます。
【安全で有効なドローンの活用を】
2015年より
無人航空機運用ルールが定まってから、
現在ドローンは
趣味として楽しむだけでなく、
皆さまの生活にも有意義な活用ツール
になりました。
今回の航空法改正をきっかけに、
ドローンによる規制は
今後もますます厳しくなり
手続きも増えていく
と予想しています。
法改正や新ルールにとまどうことなく、
ドローンユーザーの皆さまが
確実に手続きを済ませられるよう、
WINDS行政書士事務所では
各種サポートやご相談を承っております。
煩雑な申請やマニュアル作成、
登録手続きや法対応など、
法律と許認可申請のプロである専門家に
是非たよってください。