【知らなかった?】VISA申請の「キャンセル」
2022.11.23[VISA]
【VISA申請のキャンセルってあり得る?】
こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
外国人が
日本への入国や、在留の継続を希望する場合、
また、別のVISAに切り替えたい場合、
VISAの申請をしなければなりません。
そんなVISA申請でも
さまざまな理由から、
VISA申請を続けるか見極める場面
が存在します。
私も実際、お客さまより、
1度おこなったVISA申請をどうしようか?
とご相談いただくことも少なくありません。
VISA申請はキャンセルできるのか?
申請をキャンセルすると、どうなるのか?
について、ご紹介しましょう。
【VISA申請のキャンセルとは】
まず、大前提となる結論ですが、
VISA申請は、キャンセルすることができます。
これは、
申請後に許可を受けたとしても、同様です。
申請の内容やVISAの種類にもよりますが、
VISA申請における通常の審査期間は
ひと月からふた月ほど
と長いものになるのがほとんどです。
審査途中で、入国管理局から、
さらなる情報や書類提供の要請
を受けることもあり、
その場合は
さらに審査日数がかかることもあります。
申請者にとって
これだけの待機期間があれば、
申請者である外国人本人
または
勤務先や学校などの関係者
には、
さまざまな状況が発生して、
VISA申請をキャンセルせざるを得ない
ということも、十分に起こり得ます。
そのような場合は、
申請をそのまま放置することなく、
申請キャンセルの手続き
をおこなうことができます。
申請のキャンセルルールは、
入管法をはじめとした法令上
規定されているわけではありません
が、
外国人や関係者の事情を考慮の結果
また、
申請における審査の便宜上
成立しているルール
と、
認識されています。
【VISA申請のキャンセル手続き】
VISA申請をキャンセルできる者は、
次のとおりです。
申請者以外がキャンセルをする場合は、
入国管理局から
顔写真付きの身分証明書を提示するよう、
求められます。
気になる必要書類は、次のものとなります。
①は受理後、返却してもらえませんので、
提出用原本と別に、控えのコピーも用意して、
入国管理局から受領印をもらっておく
ことをおすすめします。
申請取り下げ書に最低限記載が必要な事項は、
次のとおりです。
記載事項③と④は、申請受付票に記載されています。
書式は任意ではありますが、
地方入国管理局のなかには
テンプレートを用意してくれるところもありますので、
キャンセルする地方入国管理局に確認してみる
こともおすすめです。
⑦はたとえば、
勤務先からの内定通知取消通知書や
学校からの退学届受理書など
があげられます。
VISA申請のキャンセルは
書面でおこなうことが必要
(=口頭、FAX、メールはNG)
となります。
これが守られるのであれば、
入国管理局への出頭or郵送、いずれもOK
です。
郵送でキャンセルする場合は、
受領印付コピーをもらうために、
404円分の切手(書留料金)を貼った
返信用封筒
も添えましょう。
【申請ステータスを応用した活用】
VISA申請をキャンセルする
直接的な理由がなかったとしても、
1度申請した内容や
これから申請を検討するうえでの不安材料
を考慮した結果
キャンセルを検討することがあります。
実際に、当事務所では、
経営・管理VISAの更新申請
をしていたお客さまに
現在の経営状況や
今後のキャリアプランなどを
ヒアリングした結果、
現時点でのお客さまの状況から
許可を得る可能性が高くないと判断し、
技術・人文知識・国際業務VISAへの
更新申請のキャンセルと
変更申請への切り替えをおすすめし、
結果、
変更前のVISAよりも在留期間を
大幅に伸ばし
技術・人文知識・国際業務VISAへの変更が
許可された
という事例がございます。
申請をキャンセルすることは、
決して悪いことでも
後ろめたいことでもないです。
申請しようとするVISAや持っているVISAに
申請者を無理やり合わせようとすると、
VISA審査で必ずアンマッチ内容が明らかになり、
入国管理局からの要請対応に、無理が生じます。
大切なのは、
外国人ご本人にとって
ハッピーな在留生活とはなにか
希望するキャリアやライフプランを
どう実現していくか
であると、私は考えています。
【適切な手続き⇒適切なVISA】
1度おこなったVISA申請は、
明確な事情や今後の見通しを
明確にすることで
キャンセルという選択肢もあります。
ただし、キャンセル後は、
審査段階であった申請がリセットされる
ことを意味します。
在留中の外国人の皆さまは、
在留期限などを十分に留意して
在留生活を送らなければなりません。
また、
キャンセルが可能であるからといって、
必ずしもキャンセルしなければならない
わけではなく、
VISAとご本人のフィットの度合いや
ライフプランをよく考えたうえで
プラスの意味で活用できるツール
であることを知っておきましょう。
WINDS行政書士事務所は、
VISA申請における
さまざまなお悩みやご相談、ご依頼を
お受けしております。
ひとりひとりの外国人の皆さまが、
楽しく有意義な在留生活を送っていただけるよう、
しっかりとサポートさせていただきます。