コラム

宣誓供述書

2019.10.24[行政書士・業務]



【在留未経験の外国人が直面する日本の手続き】

こんにちは、西新宿の行政書士、田中良秋です。

マンションなど不動産物件を購入したり、借りたりする場合、
日本では、契約者となる方が、その身分を証明するために、
運転免許証やパスポート、マイナンバーカードを提示します。

ときには、公的機関から、
身分証明書や、印鑑登録証明書などを交付してもらい、
追加書類として提出する。
そんなことも、あるかと思います。

それでは、
ご契約者さんが、日本に在留していない外国人
である場合は、どうでしょうか。

実際、当事務所でも、お客さまから、
外国人の方でも日本の土地やマンションの購入や、会社の設立、
といったご相談を承ることがありますが、
その方が日本にいないがために、

 「日本で使用する印鑑など作ったことがない」
 「日本で使用する身分証明書類を用意していない」
 「日本で自分の代わりに手続きをしてくれる人がいない」


といったハードルが立ちはだかり、
在留や会社設立のスケジュールが暗礁に乗り上げるとすれば。

これは、外国人の方にとっては、大きな計画ロスになります。

これを解消するために、「宣誓供述書(Affidavit)」が大いに役立ちます。



【宣誓供述書(Affidavit)とは】


宣誓供述書(Affidavit)とは、
現地の住所に外国人の方が住んでいることを宣誓して、
現地の機関にその宣誓された内容を証明してもらえる書類で、
諸外国では一般的に認められています。
いわば、
日本での住民票や、印鑑登録証明書の代わりになる書類
と言えます。

これは、外国人個人の方だけではなく、
外国会社の案件にも、活用することができます。

外国の法律にもとづいて設立される外国会社が
必ずしも日本の法律に合った要件を満たさない場合

を想定してみましょう。

たとえば、日本の法律で定められている、

 「本社の議事録に書かれているべき事項がない。」
 「なければならない機関や合議体が存在しない。」
 「書類に会社の実印を押していない。」


このような場合にも、
認証された宣誓供述書があれば、
会社設立の手続きがスムーズに進めることができます。

認証機関は、現地の公証センターとなりますが、
もし外国人の方が来日している場合は、
在日の外国大使館で、
サイン証明書を発行してもらうことも可能です。


【宣誓供述書の認証】

宣誓供述書は認証がなされる必要があります。
認証の方法としては、

 ・現地のNorary Officeに提出して公証人の認証を受ける
 ・日本大使館または領事館に提出領事の認証を受ける


のいずれかとなります。
※Notary Officeとは、
 日本でいう公証役場のような存在です。
※上記のどちらを選ぶかによって、
 宣誓供述者が在籍すべき国が変わります。



【宣誓供述書の活用事例】

実際に当事務所で宣誓供述書を入手した
案件の事例をご紹介いたします。ご参考ください。




【宣誓供述書で手続きをスムーズに】

宣誓供述書は、
記載されるべき内容や、認証を受けられる条件は、
国や手続きによって異なります。
また、1度宣誓供述した内容は訂正ができません。

それゆえに、取り扱いには、十分な注意を要しますが、
申請者の方の証明や紛争予防として、
強い効力を発揮する書類です。

宣誓供述書の作成や手続きにお困りの方、
WINDS行政書士事務所に、お気軽にご相談下さい。