【中小事業者にMAX50億円!】大規模成長投資補助金
2024.05.22[事業支援]
【ヒューマンリソースと設備投資の課題を解決!】
こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
令和5年度の補正予算にて現在展開中の、
中堅・中小企業に対する大規模成長投資補助金。
すでにその概要をチェックされている
事業者さまも、いらっしゃるのではないでしょうか。
持続的な賃上げと人手不足の解消を目的とし、
拠点新設やソフトウェア購入など
大規模な設備投資に対するコストを
国が3,000億円もの巨額の予算で
MAX50億円サポートします。
大規模成長投資補助金の
グランドルールや審査ポイントなど
詳しく解説します。
【大規模成長投資補助金とは】
大規模成長投資補助金とは、
地域の雇用を支える中堅・中小企業が、
足元の人手不足等の課題に対応、成長
を目指しておこなう
大規模投資を促進
することで、
地方における持続的な賃上げの実現
を目的とした補助金です。
※正式名称は、
中堅・中小企業の賃上げに向けた
省力化等の大規模成長投資補助金
と言います。
昨年の11月にて令和5年度補正予算が成立し、
補正1,000億円と国庫債務負担を含め、
TOTAL3,000億円もの巨額の予算が
この補助金のために計上されており、
2024年度に再大注目されている補助制度
のひとつとなっています。
中小企業の設備導入に対しては、これまでも
ものづくり補助金や事業再構築補助金
など
さまざまな補助制度が展開されてきましたが、
これらと比較すると
人手不足をメインターゲットとしている
特徴の違いがあり、
対象事業や補助金額の規模が
各段に上がります。
対象事業の重要テーマとなるのが、
企業成長のための大規模投資
と、それに伴う
地方における持続的な賃上げです。
この補助金による最終的な成果目標として、
従業員1人あたりの給与支給総額が
地域別最低賃金の伸び率を超えることの実現
と掲げられています。
経済産業省が想定する
大規模成長投資のイメージは、
製造業におけるCO2削減や生産性向上に寄与する設備投資、
生産性を3倍にする最新設備を導入した物流センターの新設
などが挙げられます。
<リーフレット:補助事業イメージ>
<補助対象者>
大規模成長投資補助金は、
中小・中堅事業者
を対象としています。
中小・中堅事業者は、
フルタイムスタッフ数2,000人以下の
企業または個人事業主
と定義されています。
また、
一定の条件を満たす団体であれば
共同名義(コンソーシアム形式)
として申請対象者となり得ます。
一方、次の者は補助対象外者となります。
※1次産業を営む事業者も補助対象外ですが、
一定要件によって
補助対象者となる場合があります。
⇒当事務所までご相談下さい。
<補助対象要件>
補助対象となる事業要件は、以下のふたつです。
申請対象となる事業にかかるコストの規模が
大きい必要があることに注目です。
中小事業者にとって
投資規模10億円以上の設備投資
という事業は
まさに社運をかけたプロジェクト
となることは間違いないでしょう。
<リーフレット:活用できる取り組みイメージ>
また、持続的な賃上げ実現も
経済産業省の掲げる補助目的のひとつ
となっており、申請においては、
地域別賃金成長率以上の
賃上げ目標値を設定して、
それを社内スタッフに表明
しなければなりません。
この目標値が高ければ審査に有利ですが、
達成マストとなりますので、
設定値は慎重に決めていく必要があります。
<概要資料:賃上げ要件>
最低賃金や年平均上昇率は
都道府県によって異なります。
事業場所に該当する自治体の
最低賃金の年平均成長率をチェックしましょう。
<概要資料:都道府県別賃上げ上昇基準率>
ちなみに、
持続的賃上げが未達成の場合は
未達成率に応じて
補助金の返還を求められます。
※天災など事業者責でない場合は、
補助金返還対象となりません。
なお、従来の補助金では、
補助事業で利益が出過ぎた場合、
補助金額をMAXとして
利益を返金しなければなりませんでしたが、
この補助金では、
そうした収益納付ルールがありません。
<事業実施期間>
補助対象事業の実施期間は、
採択決定後の
交付決定⽇から最長2026年12月まで
(=実質3年以内)
となっています。
※採択決定通知は2024年6月中旬以降
を予定しています。
<MAX補助額&補助率>
大規模成長投資補助金は
大規模なコストをかけた設備投資を
事業モデルとしてサポートする制度です。
その
MAX補助金額は3.3億円から50億円
補助率は1/3以下
となっています。
※ご要望の補助金額が
大規模成長投資補助金の設定金額
と合わない場合は、
以下の補助金もご検討いただけます。
1,500万円以下⇒中小企業省力化投資補助金
<補助対象経費>
大規模成長投資補助金の対象経費は、
次の5種類となります。
各費用項目には必要要件となる金額設定や
用途が限定されていますので、
注意したいところです。
<概要資料:補助対象経費>
経費の支払方法は、
銀行振り込みに限定されており、
現金や手形、口座振替やPAY決済は対象外
となっていることに注意しましょう。
また、
ひとつの経費が50万円以上となる場合は
3社以上の相見積もりが求められます
ので、
申請時点で見積もりを入手することも
合理的なコスト管理につながると考えます。
※ペーパーカンパニーや販売実績ゼロの業者
過去補助金制度に違反経歴のある業者
からの相見積もりは認められません。
<申請>
大規模成長投資補助金は
JGRANTSによるオンライン申請で、
2回の公募予定が公開されています。
なお、初回公募は、
4月30日をもって申請を締め切り
今週以降のプレゼン審査を経て、
6月中旬以降に採択結果発表の予定、
同じ時期からは
第2回公募の受付スタートを予定しています。
<事務局ホームページ:初回公募スケジュール>
【大規模成長投資補助金の審査ポイント】
大規模成長投資補助金は、
国(経済産業省)が事務局に補助金を託し、
その事務局が公募し、採択事業者を決定します。
採択事業者の選考方法としては、
経済産業省の所管エリア別に審査委員会が設置します。
今回、事務局を務めるのは、
補助金運営に精通している民間企業2社です。
<公募要領:補助金事業スキーム>
事務局による審査は、
申請書類チェックの1次審査
外部有識者に対する
申請者プレゼン形式の2次審査
の2フェーズに分けられます。
フェーズごとの期間が短いため、
2次審査における対策も、
申請前から考えておいた方が良いでしょう。
⇒当事務所にご相談ください。
※2次審査は、申請担当者だけでなく、
代表など経営者の出席が求められます。
今回、この補助金のために充てられた
予算総額は3,000億円となりますが、
仮に申請1件あたりのコスト額が
最低申請要件である10億円である場合、
採択申請者数は300社前後が採択予定
と計算できます。
このMAX300社の採択枠を勝ち取るためには、
次の5つの要素を指定書類に幅広く反映のうえ、
アピールできることが必要です。
アピール書類の中心となる成長投資計画書は、
35ページ以内とページ数が指定されており、
従来の補助金に比べて過去最大量の計画書
となるでしょう。
<概要資料:審査基準>
さらに、
審査ポイント②のなかで、
地域未来牽引企業
パートナーシップ構築宣言登録
の2つの加点項目が用意されています
ので、
該当する事業者さまは
最大限アピールしたいところです。
私が行政書士の目線で
採択されやすいと考える具体的な事業を
次のとおりピックアップしてみました。
ご参考ください。
昨今のインフレ局面における
従業員の賃上げと大規模な設備投資
をターゲットにし、国が破格の予算を用意する、
大規模成長投資補助金。
採択難度の高さが予想されますが、
多額の資金をが必要な中小事業者さまにとって
最大50億円ものサポートを受けられる
大きなチャンスです。
申請事業自体は大きな金額条件をクリアし、
書類作成、プレゼンテーション
ともに対策がですので、
補助要件を確実におさえて
事業のアピールが必須となります。
WINDS行政書士事務所は、
補助金の専門家として
大規模成長投資補助金をはじめとした
さまざまな事業制度において、
申請書類の作成や要件コンサルティング、
プレゼン審査向けの対策や指導
といったサポートをおこなっております。
経済産業省が主管する
審査難易度の高い補助金でも
多数採択の実績がある専門を
是非ご活用ください。