【もはや定番!デジタル補助金申請】jGrants(Jグランツ)
2025.02.05[事業支援]
【デジタルで補助金申請!便利なシステム!】
こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
事業者の皆さまのビジネス展開における
資金繰りにご活用いただける制度
のひとつとして、補助金がありますが、
その利用の際によく、
jGrants
というシステムを
多く耳に、目にされるのではないでしょうか。
このツールは
現在展開されている補助金の
スムーズな申請にもはや欠かせないツール
といっても過言ではないでしょう。
本コラムでは
この行政システムの内容や
アカウントの取得方法、活用できるサービス
をまじえて解説します。
【jGrantsとその仕組み】
jGrants(Jグランツ)は、
補助金のデジタル申請システムで、
2020年4月
経済産業省によってリリースされ
現在は
総務省所轄のデジタル庁によって
運営されています。
補助金申請では、
指定テンプレートの書類をはじめとした
たくさんの書類を準備し、
ときには押印や署名のうえ提出
しなければなりません。
過去、その申請方法は
ペーパーベースで書類を郵送
することとが主流で、
必要事項を記載した書類の取りまとめが
申請者の大きな負担になっていました
が、
このシステムを活用することで
ペーパーレスで
いつでもどこでもスムーズに申請
しやすくなっています。
jGrants上では
登録したアカウントでシステムログインし
携帯電話番号の登録
SMSを介したパスコード発行
という手順で認証を受ける
二要素認証で強いセキュリティを確保し
確実な本人確認手段とスタンプレス
を実現しています。
私が考える、
jGrantsのメリットと課題・注意点を
それぞれピックアップしてみましたので、
ご参考下さい。
<メリット>
①いつでもどこでも申請OK
jGrantsは、
インターネット環境で補助金の申請をおこなう
ことから、
期限を厳守するかぎり、
そのタイミングや場所を問わず申請できる
ことが大きなメリットでしょう。
②タイパ・コスパアップ
jGrantsでの申請は
紙ベースでの書類作成や捺印、提出が不要
なため、申請準備がしやすいと言えます。
実際の申請における交通費や郵送費
といったコスト負担がなくなり、
全体的な申請作業工程も
大幅に効率化が図れます。
③さまざまな機能の活用
jGrantsでは、補助金の申請以外にも
800を超える
国の主要な補助金情報を
リアルタイムで検索できる
ほか、
諸手続きのポータルサイトやシステム
を確認、活用することができます。
どんな補助金が展開されているのかを把握でき、
自社にフィットした補助金を選べるだけでなく、
ほかにも利用できるサービスをチェック
できるのは、うれしいですね。
※GビズID:利用可能な省庁・自治体サービス
④申請情報の再入力や修正が可能
jGrantsで入力する申請項目は、
確定前に何度も一時保存ができ、
保存中の間は加筆修正、再入力が可能です。
ケアレスミスから懸念される誤字脱字なども
申請前に徹底チェックして解消できるでしょう。
⑤申請状況がシステム上で把握できる
jGrantsでおこなった申請状況は、
④でご紹介した一時保存や、
申請完了後の申請状況を
インターネット上で確認できます。
また、
申請後、補助金事務局からの連絡事項も
確認可能です。
※デジタル庁:審査状況確認方法
<ミラサポplus:マンガでわかる!「GビズID」>
<課題・注意点>
ご紹介したメリットを大きく上回るほどの
デメリットはほぼないと考えますが、
活用において
次のような予期せぬトラブルが想定されます
ので、申請時に注意したいところです。
①アカウント発行期間
jGrantsを利用した補助金申請には
システムにログインするための
アカウントが必要ですが、
このアカウントは当日発行依頼をしても
即日で発行できるわけではなく
MAX4週間かかります。
人気の補助金が展開スタートしたときや
補助金申請期限が迫る時期などは
アカウント発行に
さらに時間を要する場合もありますので
早めに手続きを終えておきたいところです。
②アクセスエラー
補助金の展開時期やなんらかの期限前には、
処理件数の急増からアクセス集中することから
①でご紹介したアカウント発行の長引き
だけでなく、アクセスエラーの発生が
懸念されます。
アクセスエラーとなることで、
申請準備が進められない
保存入力した入力項目が変更、消滅
といった事例も過去に発生していますので
計画的なログイン、申請作業を進めましょう。
※エラー誘発防止のためにも
利用環境も念のため確認しましょう。
⇒利用環境
【gBizIDの取得】
jGrantsを利用して
補助金を申請するためには
gBizID(GビズID)の取得
が絶対条件となります。
<デジタル庁:GビズIDの概要>
<デジタル庁:gBizID登録必要書類>
※申請は書類郵送、オンライン
いずれでも可能です。
このIDは、
法人などの代表者用のgBizIDプライム
組織や団体のスタッフ用の
gBizIDメンバー
そして
簡易アカウントのgBizIDエントリー
の3つが存在しますが、
gBizIDエントリーだけを取得しても
jGrantsを利用できず
gBizIDプライムアカウントの取得が必要です。
<デジタル庁:gBizIDアカウント体系>
gBizプライムアカウントの発行には
登録申請をおこない、
審査にMAX2週間
発行にMAX1週間
かかりますので、
余裕をもってアカウント準備をしましょう。
※過去のアカウント登録状況を
確認することも可能です。
⇒デジタル庁:確認方法
【jGrantsの申請シミュレーション】
jGrantsを利用した補助金申請は
次のようなながれで進むことになります。
補助金の申請から実績報告においては、
jGrantsまたはメールなどにより
補助金事務局とのコンタクトが増え、
必要に応じて追加要請の対応を
システム上のマイページで反映する
ことになります。
【進化中!jGrantsの新しい取り組み】
今年2025年で
リリース&運用から5年目を迎える
jGrantsですが、
さらなる進化を遂げるべく、
新機能や取り組みが続々と追加予定です。
新機能1⃣アプリ認証
現行ルールでは、
ログイン認証のために
携帯電話番号とSMSを用いた
ワンタイムパスワード発行
の手段がとられていますが、
さらなる利便性追求のため、
近い将来は
平行して展開されている
アプリ認証に完全移行の予定です。
アプリ認証を利用すると、
専用アプリを搭載するひとつの端末で
複数のGBizID認証が実現できるという
大きなメリットが加わります。
完全移行の時期については
当初2025年3月がターゲット
とされていたところ、
2025年年末まで延期となっています。
一方、
アプリ自体はすでにリリースされており
アプリ認証への完全移行を目指して
切り替えが推奨されています。
アカウントをお持ちの方はもちろん
これからアカウントを登録される方も
この機会にアプリ認証をご活用ください。
※デジタル庁:GビズIDアプリについて
新機能2⃣代理申請トライアル
補助金申請は原則
申請者本人がおこなうものです。
この原則ルールにしたがって、
jGrantsでも、
代理申請における委任関係管理機能はありません。
そのため、たとえば、
申請者と代理人が委任契約を結んだとしても
代理人は原則
自分のGBizIDで
委任者を名乗って代理申請はできません。
ただし、
委任者が受任者に
GBizIDの使用、代理申請をさせることは
当事者の責任において認められています。
この要件にしたがって、
jGrantsに追加されている機能として
委任申請
があります。
手続きとしては、
申請依頼者=委任者と代理人=受任者
が委任契約を締結し、
委任者・受任者双方がGBizID登録
委任者が委任申請書を作成、委任申請
までをおこなうことで、
受任者が委任者のGBizIDを使って
代理申請が認められる
というものです。
ちなみに、昨年秋からは
委任契約の取り交わしをを前提として
代理申請がシミュレーションできる
トライアルページが開設されています。
当事務所も
代理申請ページの本格稼働に向けて
対応準備もできております
ので、ご安心ください。
<デジタル庁:代理申請トライアル>
ちなみに行政書士は
補助金申請資料
=事業計画書や指定テンプレート書類
の作成代行が独占業務であることを
政府よりオフィシャルに認められています。
※総務省の見解
行政書士と中小企業診断士以外は
上記提出資料の作成はできず
「コンサルティング」業務しかできない
ことに注意しましょう。
※助成金の申請代行において、
ヒトに関する制度は
社会保険労務士の独占業務ですが、
それ以外の助成制度は行政書士もOKです。
⇒こちらのコラムで
詳しくご紹介しています。
【今後活用機会アップ!早めのご登録を】
手続きのデジタル化、ペーパーレス
を実現する仕組みとして生まれた、jGrants。
今や補助金のリサーチや申請において
非常に便利なツールとなっており、
さまざまなメリットにあふれており
決して損はないと考えます。
アカウント取得には一定期間がかかるため
余裕をもった手続きのうえ
有効にご利用ください。
申請方法や操作方法に不安がある事業者の皆さま。
WINDS行政書士事務所は、
補助金申請サポートはもちろん、
gBizIDの登録におけるご相談、サポートも
承っております。
お気軽にお問い合わせください。