コラム

日本への帰化

2019.12.18[VISA]



【帰化するということの意味】

こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
日本に住む外国人が、日本人としていつまでも日本で暮らしたいと考えるとします。
この場合、外国人自身から願い出ることによって、日本人になることができます。
これを、「帰化」すると言います。

私も過去、2度の国籍変更を経て、日本人に帰化した経験があります。
※以前のコラムで、
 私自身の帰化経験について触れていますのでご覧ください⇒
こちら

「帰化」するためには、法務局に申請をして、許可を得ることが必要です。
この申請は、帰化意思のある外国人自身が行うことになります。


【帰化要件は3つのレベルに分かれる】

帰化は、以下の要件を満たしていれば、
かなり高い確率で許可されると考えてよいでしょう。
(「普通帰化要件」、といいます)

 ※日本の帰化要件の中で、外国人に誤解されやすいものとして、⑤があります。
  帰化後は、元の国籍をキープしたまま日本国籍を取得することはできません。
  韓国もまた、⑤と同じ帰化要件を適用しています。



普通帰化の要件を満たしていない場合は、どうでしょうか。
この場合、以下の要件を満たしていれば帰化申請ができます。
(「簡易帰化要件」、といいます)

 ※「普通帰化」の要件③⑤⑥⑦は緩和はされません=絶対に満たすことが必要です。

このほかには、日本において特別な功労者に対して、
法務大臣が国会の承認を得て許可される場合があります。
(「大帰化」、と言います)
 ※大帰化許可が下りた事例はまだありません。


一方、過去に帰化の不許可事例を以下にまとめました。ご参考ください。
私も実際に帰化許可申請前後、注意するように心がけていました。



帰化審査の結果は、申請人本人に通知され、日本国籍となる手続きを行います。
許可が下りる場合は、官報で告示されます。
以下WEBでの告示内容を確認することができます。
 <官報URL>


【帰化までにかかる期間】

申請から結果通知までの期間は、明確には定められていませんが、
半年から1年が目安とみておいた方がよろしいかと思います。
申請から許可が下りるまでの期間を早める、短縮することはできません。
また近年、特別永住者でない方の申請は、居住の定着性を入念に審査され、長引く傾向もみられます。
ちなみに、素行善良である特別永住者とみなされた私の場合は、7か月かかりました。

帰化申請においては、外国人の一生に関わる重大なライフイベント。
在留期間を更新するのとは違って、
日本人として日本で暮らしていくことの覚悟があるか、
将来のご子孫の幸せも見据えているかを、十分に考えることが必要と考えます。
そのうえで、外国人本人の帰化意思がかたいことを前提に行うことになります。

また申請から通知までの審査期間が長く、
状況や国籍によって、提出する書類が変わってきますので、
事前に十分な検討、計画を立てることが必要です。

申請から許可後の手続きまで、
帰化事例を熟知したWINDS行政書士事務所が十分なサポートをさせて頂きます。
安心してご相談ください。