特別定額給付金
2020.05.06[行政書士・業務]
【一般の皆さまのための給付制度】
こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
コロナウイルスの感染は世界的にも拡大が進み、
当初、日本政府が発表していた緊急事態宣言の期限も、
5月6日から5月31日に延長となることが決定しました。
現在も、あらゆる業種の事業者、あらゆる国民の皆さまが大きな影響を受けていると思います。
政府や自治体は、経済ダメージを軽減させるため、
さまざまな救済措置を講じているところですが、
今回は、通常の生活を送る一般の皆さまへの措置、
特別定額給付金について、ご紹介させていただきます。
【特別定額給付金とは】
先月20日、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策が閣議決定されました。
その際に国民の皆さまの家計ダメージを少しでもやわらげるため、
「特別定額給付金」の制度がもうけられることになりました。
この制度の検討がはじまった当初は、
収入が大幅にダウンした世帯のみを対象に、
30万円の給付という案で進められていましたが、
その後、よりシンプルな手続きやスピーディなサポート対応が望まれ、
一律10万円の給付というものに変更されました。
※総務省:特別定額給付金
そして4月30日、関連する法律案が参議院を通過、
特別定額給付金に対する
差し押さえ、債権譲渡、担保差し入れは、
禁止となることも決定しています。
似たような名称の制度としては、
特別定額給付金と同じように話題になっているものとして、
持続化給付金がありますが、
特色や申請内容は、特別定額給付金とはことなります。
図のように比較してみましたので、ご参考ください。
※持続化給付金については、以前のコラムでもご紹介しております。
ご参考ください。
「持続化給付金」⇒こちら
「持続化給付金の申請開始」⇒こちら
※そのほか、融資や補助金、助成金についてもご紹介しております⇒こちら
【特別定額給付金の注意点】
特別定額給付金は、国民であればだれでも申請することができます。
ただし、以下の点が誤解されやすいと考えています。ご注意ください。
①受給者
4月27日時点で住民基本台帳に登録されている国民全員となります。
また、住民税非課税世帯、4月27日以降に亡くなられた方も、給付対象です。
※4月27日時点で日本に帰国・居住していない日本国民は、給付対象となりません。
※生活保護の被保護者の受給は、収入認定とはみなされません。
実際に給付金を受け取ることができるのは、「世帯主」だけです。
②受給時期
持続化給付金とおなじく、
給付金を受け取ることができるのは5月以降となりますが、
給付を実施する主体は各自治体となるため、
都道府県の規模や自治体の処理スピードには差が出ることが予想されます。
そのため、持続化給付金のように、「申請から2週間程度で」
給付金を届けられるという約束は、
地域によっては難しいのではないかと考えます。
③申請条件
オンラインで申請をおこなうためには、マイナポータルにアクセスし、
マイナンバーカードが必要となります。
そのため、マイナンバーカードの申請は、
通常でも1か月程度かかりますが、
今回の給付申請のために、マイナンバーカード申請が殺到し、
オンライン申請の遅れにつながることも予想されます。
急がれる方は、郵送申請も視野に入れておくことをおすすめします。
④申請受付開始日
5月1日以降、各自治体より順次、郵送での申請案内がされています。
申請期限は郵送申請受付開始日から3か月となります。
申請忘れがないよう、お住まいのエリアでの期限を確認していきたいところです。
※東京都内でも、区や市によって申請開始時期が異なっています。
5月1日 : 足立区、江戸川区、大田区、北区、品川区、渋谷区、港区
小金井市、小平市、多摩市、調布市、町田市、武蔵野市
5月2日 : 世田谷区
5月7日 : 板橋区、練馬区
5月11日: 新宿区
上記にない区や市は、対応日時を調整中です。
詳しくは、総務省の情報をご確認ください⇒こちら
【その他の給付金】
一般の皆さまに対するその他の給付制度としては、
「子育て世帯臨時特別給付金」も用意されています。
これは、児童手当を受給している世帯へ上乗せされる
児童1人あたりに、1万円が支給されるものです。
※児童手当の受給権は、もともと差押禁止財産として取り扱われています。
<総務省:子育て世帯への臨時特別給付金>
【給付金制度を有効活用しましょう】
国や自治体が用意している給付金制度は、それぞれ特色があります。
申請内容もシンプルですので、それほど迷わずに進められると考えています。
制度の趣旨や申請内容をよくご理解のうえ、
積極的に活用して、事業の立て直しや家計のキープをはかりたいところです。
また、給付金制度に乗じた詐欺のおそれがあり、
総務省からも、注意喚起がされています。
国や自治体が、ATM操作を要請することはありませんので、
冷静に対応していきましょう。
給付金制度をはじめとする救済措置に関するお問い合わせ、
申請サポートのご相談などにつきましても、
随時お承りしております。
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